英会話のレッスンを目的とした教材

一番オーソドックスな英語教材がこのタイプです。

一般的に英語教材と言ったらこのタイプの教材を差すと思ってもらってOKですので、この記事では主にこのタイプの英語教材の比較詳しく説明します。

まず、このタイプの教材の内容ですがこんな感じです。

ある場面の英会話と日本語訳が載っていますよね。

こんな感じの会話の英文、日本語訳の音声がCDで提供されているものが一番シンプルでオーソドックスな英語教材になります。

英語フレーズと日本語訳の順番は、「英語⇒日本語訳」の順番に流れるものがオーソドックスです。

ちなみに、これだけですと英文に対して何の説明もないですし、音声の速度も一種類なので各社様々な工夫として切磋琢磨している感じです。

その工夫が違いともいえるので、その工夫を詳しくご説明します。

工夫その1 英文の説明がある

英語のフレーズをそのまま日本語訳と同時に丸暗記するのが基本ですが、中には英文の説明が付いているものもあります。

とはいえ英文全ての説明が書かれている英語教材は今まで見たことがなく、特に重要なフレーズの説明だけという教材ばかります。

ちなみに英文法の説明を詳しく書いている英語教材は今までに一度も見たことがありません。

工夫その2 複数の速度で英語音声が収録されている

英語の音声速度はネイティブが話す一般的な速度で収録されていると思っているかたが多いかと思いますが、実際にはネイティブの話す速度よりも少し速度を落として収録しているものがほとんどです。

その英語の速度を普通と定義したときに、それよりも早い速度、遅い速度、もしくは両方の速度を収録している教材があります。

速い英語音声が提供されている

速い英語音声はリスニングの強化用として提供されていて、その速い速度の音声を聴くレッスンを速聴と読んだりします。

音声の速度を機械的に上げた英語教材が多く、いわゆる「早送り状態」なので、甲高い声になってしまっていますが、スピーキングパワーという教材だけはネイティブが実際に早口で読み上げているので甲高い声にはなっていません。

機械的に速度を上げる場合は速度が一定ですが、ネイティブが実際に早口で読み上げているものは音声に多少のばらつきがあります。

ちなみに私は実際に感じたことはありませんが、通常よりも早い音声でリスニングを行っていると通常の速度の音声がゆっくり聞こえるという考え方から生まれたレッスンです。

遅い英語音声が提供されている

遅い英語音声は、「リスニング」「スピーキング」の両方の強化のために提供されていて、私の知る限りでは機械的に速度を落としいるように感じる教材はありません。

リスニングもスピーキングも最初のうちは英語の速度が遅いとレッスンしやすいのですが、その速度では実際の会話ではついていけませんので、最終的にはナチュラルな音声でのレッスンが必要です。

速い英語音声と遅い英語音声の両方

速い速度、遅い速度ともに提供されている英語教材も存在します。

英語、日本語訳の収録の順番

一般的には「英語フレーズ」⇒「日本語訳」の順番に収録されているものが多いのですが、その順番が逆になっていたり、相手役と自分のパートで順番が別々になっている英語教材があります。

文字で説明するとちょっと分かりにくいので整理してみます。

  1. 英語⇒日本語の順番に収録(そのまま丸暗記)
  2. 日本語⇒英語の順番に収録(英作文をさせる)
  3. 相手役(店員など)が英語⇒日本語の順番、自分が日本語⇒英語の順番(相手のパートはそのまま丸暗記、自分のパートは英作文をさせる)

こんな感じです。分かりますかね。

スピーキング用のCDが提供されている

スピーキングを行う場合は、音声を止めずに英文の少し後に音読する「シャドーイング」、英文を止めずに英文とほぼ同時に音読するオーバーラッピング、英文を一度止めて音読をする「リピーティング」の3種類のレッスンがあるのですが、初心者のうちはシャドーイングとオーバーラッピングは難易度が高くてまずできません。

ですので必然的にリピーティングを行うことになるのですが、1フレーズごとに音声を止めなければならないので結構面倒なんですね。

そこを解消するために、1フレーズの後に空白のポーズを収録している教材があります。

これなら音声を止めずにリピーティングができるので、めんどくさくないわけです。

英語フレーズの説明がある

提供されている英語フレーズは日本語の意味だけが分かればOKではあるのですが、そのフレーズのニュアンスなどの説明があればもっと理解しやすくなります。

そこで、重要な英語フレーズのニュアンスなどを説明する教材が出てきたわけですが、初心者向けに英文の説明まで書いてしまうとテキストは暑くなりますし、学校の教科書に見たいになってしまうので、あえて説明を入れていない教材もあります。

ちなみに、私の知る限りでは、英語フレーズ全てにおいての説明を書いている教材、英文法の説明を書いている教材は知りません。

英文法に関しては絶対に必要な知識ですが、文法嫌いの日本人に英語教材購入してもらうために「英文法は必要ない」というニュアンスの説明をしている教材が多いです。

動画が提供されている

これは結構珍しいのですが、音声のCDだけでなくDVDやオンラインで動画が提供されている教材が存在します。

動画の内容は想定場面をネイティブの役者さんが演技で再現していますので、非常にイメージしやすい教材になっています。

オンラインでレッスンできる

最近はテキスト、CD、DVDなどが手元に届くのではなく、それらがオンラインで提供されている英語教材も出てきました。

オンラインの良いところは、出先にテキストや音声を持ち歩かなくてもネットにつながる環境であればレッスン出来るところです。

家の本棚もスッキリしますね。

また、ずっと音声をリピートしておいたり、再生、ストップ、早送りなどがボタンをクリックするだけで可能になるので、非常に使い勝手が良くなっています。

スピークナチュラルはオンラインでのレッスンもできますし、テキストとCDが送られてくるのでどちらにも対応しています。

返金保障があるかないか

最近では開封後も返品できる「返金保障」が付いている英語教材が主流になりつつあります。

開封後でもお金が返ってくるわけですから結構思い切ったサービスなのですが、データによると実際に返金を求めてくるユーザーは10%もいません。

一桁%です。

会話の想定場面の違い

日常英会話をレッスンすると言っても、ショッピングで店員さんとの会話、ファーストフードで店員との会話、友人との会話、会社での会話、旅行先での会話など、想定される場面は無数に存在します。

ひと一人の人生で起こる出来事を全て想定して収録するなんて現実的ではないので、必然的にいくつかの場面に絞ることになります。

各英語教材メーカーがどうやってこの場面を決めているかは分かりませんが、色んな教材を比較してみると実際にはあまり変わらないんですよね。

トラベル英会話と言っても、ファーストフード店、服屋、コーヒーショップなどでの会話は日常会話でもありますし、想定される場面に関してはあまり気にしなくていいかなと思います。

会話の収録量の違い

各種英語教材の一番の違いは、会話の収録量です。

詳しくは次の章で。

一番の違いは収録されている英会話の量

各英語教材で英語を上達させるための考え方が多少違うので、用意されてる音声の速度や、学習期間、学習時間などの違いは当然あるのですが、一番の違いは収録されている英会話の量です。

スピードラーニングのように全48巻で毎月1巻ずつ実践しても4年間もかかるような英語教材もあれば、プライムイングリッシュのように全部で24場面という非常に狭い範囲だけに絞られた教材もあるので、どの教材がいいかは人によって変わってきます。

損したくないというのであれば会話量と価格のバランスで選ぶ事になりますし、少しでも多くの場面でレッスンしたいというのであれば高額になっても収録場面の多い英語教材を選ぶことになります。

幸いこの手の英語教材は3万円近辺のものが最も多いので、内容をみて収録量と工夫、自分が一番英語を話したい場面がより多く収録されているものを選ぶといいと思います。

スピーキング教材

スピーキングレッスンする英語教材は基本的に「スピーキングさせる」こと(つまり音読)を目的としている教材が多いのですが、相手の言う英語を一瞬で理解して一瞬で英語で切り返すことを目的としている教材もあります。

ということは・・・先ほどご紹介した一般的な英語教材とあまり変わりません。

自分の工夫次第でどちらも簡単に行えますし、CDを聞いて店員さんのパートに対して自分のパートで瞬時に答えるレッスンは一般的なので、スピーキングレッスンのCDが付属しているものは全てスピーキング教材と変わりません。

リスニング教材

リスニング教材に関しては、多聴(たくさん英文を聴く)ことを目的としている教材が一般的です。

つまり収録量が多くなるので必然的に高額になります。

中には英語特有の周波数(高周波)を聞き取るレッスンを行うような特殊なリスニング教材もありますが、私の意見としてはそういう特殊なものには手を出さないのが無難かと思います。

教材メーカーもリスニングが上達する根拠を証明できませんし、購入者も感覚的なことしか分からないと思いますので、たくさん聞くという方が理にかなっているのかなあという印象です。

発音矯正教材

発音矯正教材に関しては、「口びる」「舌」「喉」の使い方を、視覚的に理解させる教材になります。

「口びる」「舌」「喉」の使いかたの説明は、イラストでの説明、動画での説明、CGでの説明の3種類がありますが、イラストでの説明が最も多く、次に多いのが動画で、CGでの説明に関してはネイティブスピークの1つだけです。

イラストは動きませんし、動画は口びると舌の表面的な部分しか分かりませんが、CGは口の中の動きまで分かるので、本格的にレッスンを行いたければCGで説明されているネイティブスピークを選ぶことになります。

音読をしてネイティブのモノマネをするだけで綺麗な発音ができる人は、発音矯正教材は必要ありません。

英単語を覚える教材

英単語の覚え方に関しては、様々な方法がありますが、DUO3.0 や英単語フォーミュラのような英語フレーズとセットで覚えていくもの、単語の語源から考えて接頭辞、接尾辞を使って覚えていくものなどがありますが、そのほとんどが本屋さんで買うことができる一般書籍です。

中にはキクタン英会話や、ミリオンボキャメモリーのようなお高めの英語教材もありますが、高価なものを購入すれば覚えやすいという訳ではないので、本屋さんの本で十分かなと思います。

ライティング教材

ライティング教材というものはあまり聞かないのですが、ビジネスメールで使う英文に絞って覚えるライティングエイドというアルクのライティング教材を1つ試したことがあります。

教材としてはしっかりしていますが、41,040円(税込)と結構高いのと、ビジネスで使う英文もネットで探せば十分見つかる時代ですので、わざわざここにお金をかける必要はないかなあと思います。

英文法教材

英文法に感しては、本屋さんで購入できる英文法の参考書的なものを教材としている人が多いです。

実際に私も英文法は本で覚えましたし、英文法イメージトレーニングという教材も試しましたが、本で十分かなと思います。

参考書プラスドリルのような実践できるものをセットで購入して、理解すること(インプット)と、実際に英作文をする(アウトプット)を別々に行うのがおすすめです。

TOEIC対策教材

TOEIC対策に関しては教材よりも、塾が多いですかね。

本気のかたは塾に行くのもありですが、自分に厳しくできる人は公式問題集を繰り返し解くのが一番の近道です。

公式問題集は本屋さんで購入できますので、それが一番安上がりですしね。

塾はテクニックを教えてくれるところもありますが、塾に入るのは「やらざるを得ない環境を作る」ことが目的という人が多いと思います。

一人ではモチベ―ションが続かないという人が多いですので。

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